ブログのKPIは何を見る?目的に合う指標の選び方と記録例

ブログのKPIは、今進めたい目的に合う数字から選びましょう。検索から読者を呼びたいならSearch Console(GSC)のクリック数、関連記事へ移ってほしいなら対象リンクの計測済みクリック、アフィリエイト収益を追うならASPの承認報酬が、主指標の候補になります。

その数字を詳しく見るための補助指標を添え、同じ対象・定義・期間・集計条件の過去値と比較してください。未計測は0と分けて残し、次に変えることと観測する日を決めると、数字の記録が次の作業につながります。

ブログのKPIは、目的につながる数字から選ぶ

KPIは、目標へどこまで進んでいるかを確かめるための指標です。PV、順位、クリックなどをすべて並べる前に、「今は何を進めたいのか」を一つ選びましょう。

最終目標と、今見る主指標をつなげる

たとえば、最終的にブログの収益を増やしたくても、今取り組む課題が検索流入なら、対象記事への検索クリックを主指標にできます。収益も確認しながら、検索から読者を呼べているかは、この数字を目安にしましょう。

主指標は、今の目的への進み具合を示すもの。補助指標は、主指標が変わった理由を調べる手がかりです。

検索クリックを見るなら、表示回数やCTRも一緒に確かめましょう。クリック数だけでは、検索に表示される機会が変わったのか、表示されたときの選ばれ方が変わったのかを分けて考えられません。

目的別に、主指標と補助指標を選ぶ

次の表から、自分が今進めたい目的に近い行を選んでください。すべての指標を取得してから始める必要はなく、計測できる範囲で記録し、不足する計測は別の作業として残します。

今の目的主指標の候補補助指標次に確認すること
Google検索から読者を呼ぶGSCの対象ページへのクリック表示回数・CTR・平均掲載順位検索タイプ・ページ等をそろえた変化
説明後に関連記事へ移ってもらう対象内部リンクの計測済みクリック元記事の閲覧数・対象リンクをクリックしたセッション数イベント回数とセッション数の定義
アフィリエイト収益につなげるASPの承認報酬案件クリック・発生成果・承認成果・未確定の状態対象案件・成果条件・日付基準
表示型広告の収益を追う広告サービスの収益指標対象ページの閲覧数など推定・確定等の定義と対象範囲

表示型広告だけで運営している場合は、広告サービスの収益と、関係する閲覧の指標を選びましょう。アフィリエイトの申込みや承認成果を記録項目へ加えず、表示型広告の定義に沿って進めます。

PVはページが表示された回数を知る手がかりですが、関連記事への移動や承認報酬を、その数字だけで判断することはできません。目的が変われば、主指標も見直してください。

表示・訪問・クリック・承認収益を分けて読む

似た名前の数字でも、数える場所と単位が違います。Search ConsoleはGoogle検索上の表示やクリック、Google Analytics 4(GA4)はサイト内の閲覧や行動、ASPはその事業者が管理する成果・報酬を確認する場所として分けましょう。

指標名に加えて、何を数えるかを書く

記録には「アクセス」「ユーザー」といった大まかな名前だけを使わず、ツールの指標名を残してください。同じ人の繰り返し閲覧を含む回数と、利用者や訪問の単位を区別できます。

測定場所指標数えるもの・対象同一視しない数字
GSC表示回数・クリック検索結果での表示・サイトへ向かうクリック記事の閲覧数・サイト内リンクのクリック
GSCCTRクリック数 ÷ 表示回数申込み率・ASPの承認率
GSC平均掲載順位集計対象となる自サイトの最上位の検索位置の平均すべての検索者・検索語での固定順位
GA4ウェブの表示回数(Views)ページが表示された回数。繰り返し表示も含むセッション数・利用者数
GA4セッションサイトを利用する一連の行動のまとまりページ閲覧の回数・GSCクリック
GA4アクティブユーザーGA4の活動条件を満たす利用者総ユーザー・セッション
GA4等対象リンクのイベント数定義したクリックイベントが記録された回数クリックした人数・セッション数・申込み件数
ASP成果件数・報酬事業者の定義に従う成果状態・金額GA4のイベント数・実際の入金

GA4のアクティブユーザーと総ユーザーは、定義の異なる指標です。「ユーザー」を記録するときは、どちらの指標を使ったかも明記しましょう。

内部リンクのクリックをイベント数で追う場合、6回の記録があっても、6人が移動したとは限りません。同じ利用者による繰り返しクリックや、計測の重複も含めて確認し、イベント回数とクリックしたセッション数を分けてください。

ASPの発生成果・承認・報酬・入金を分ける

アフィリエイトでは、成果が発生したことと、報酬の対象として承認されたことを別に記録します。承認報酬が表示されても、入金はさらに別の記録です。

管理画面の状態名、承認・取消の扱い、報酬の集計基準は、利用中のASPと案件の定義を確認しましょう。まだ結果が決まっていない成果を、失敗した成果としてまとめないことも大切です。

GA4で案件リンクのクリックを計測していても、その記録はASPの承認成果を示しません。クリックと成果を対応付けて追跡できる仕組みがない場合は、それぞれの数字を別の指標として扱ってください。

条件をそろえてKPIを記録する

比較の基準になるのは、同じ条件で数えた記録です。対象記事・期間の長さ・流入範囲・ツール・時間帯などを先に決めておくと、数字の変化と集計条件の変化を分けて考えられます。

対象・定義・期間と集計時点をそろえる

記事単位で見るなら、その記事のURLと対象リンクを記録しましょう。サイト全体の値と1記事の値、すべての流入とGoogle検索からの流入を、同じ比較欄へ混ぜないようにしてください。

  • 対象:記事URL、元記事、遷移先リンク、案件名
  • 定義:指標名、イベント名、回数・人数・セッションの区別
  • 期間:開始日と終了日、同じ期間の長さ、タイムゾーン
  • 条件:検索タイプ、国・端末、流入元、ページなどのフィルタ
  • 成果の基準:発生日か承認日か、状態、記録時点

比較には、最後の日まで終わり、データの集計状態も確認できる期間を選びます。今月途中の値を先月1か月の合計とそのまま比べたり、収集中の最新値を確定値として扱ったりしないことが基本です。

Search Consoleの日次集計は米国太平洋時間(PT)、GA4はプロパティに設定した時間帯が基準になります。同じ日付を選んでも時間の境界が違うため、ツールごとの時間帯を残しておきましょう。

検索流入を並べて見る場合も、GSCの検索タイプやページ条件と、GA4の「セッションの参照元=google」「セッションのメディア=organic」という条件を確認してください。条件を近づけてもクリック数とセッション数は数え方が違い、完全に一致する前提にはできません。

仮の数字で、記録の分け方を確認する

次の表は、すべて説明用の仮定です。Novelumoや本人の実績ではなく、記事・期間・定義の異なる数字をどう残すかを示しています。

対象と期間ツール・定義記録値集計条件・時点次に見ること
仮記事A/完結した1週間GSCの表示・クリック・CTR600表示/30クリック/5%PT/Web検索/ページ条件固定同条件の過去の1週間と比較
仮記事A/同じ日付ラベルの1週間GA4のセッション26仮に日本時間/Google自然検索から記事Aへ流入GSCとの時間帯・数え方の差
仮記事Aの指定内部リンク/1週間定義済みクリックイベントの回数6元ページ・リンク先・イベント条件固定発火の重複、同条件の過去値
仮案件B/完結した1か月ASPの承認成果・承認報酬2件/1,200円承認日基準/仮の状態名・集計時点を記録同案件・同基準の過去月と比較
仮案件B/当月発生分の月末時点ASPの未確定成果3件発生日基準/月末時点の未確定のみ承認・取消等の状態の推移

GSCのCTRは、30クリック ÷ 600表示 × 100で5%です。これは検索で表示されたときのクリック率であり、ブログ運営全体の合格基準ではありません。

GSCの30クリックとGA4の26セッションの差を、そのまま「来訪に失敗した人数」として扱わないでください。また、1週間の検索クリックと1か月のASP承認成果は期間も対象も違うため、2件 ÷ 30クリックを転換率として計算することはできません。

仮案件Bの未確定3件は承認日が決まっていないため、承認日基準の月間2件とは集めた成果の範囲が異なります。承認率を出すための分母へそのまま足さず、発生日の対象範囲と記録時点を別に残しましょう。

未計測は0にせず、取得状態を残す

内部リンクのイベントをまだ設定していないなら、クリック数は「未計測」と記録してください。「0回」と書くと、計測した結果クリックがなかった記録と区別できなくなります。

計測済みでも、対象リンクで正しく記録されることを確認できていなければ、0を実測値として扱う前に計測条件を確かめましょう。未計測・取得待ち・条件未確認などの状態を値と分けて残すと、必要な作業が見つけやすくなります。

クリック計測を始める際は、元記事と対象リンク、イベント名、何を1回と数えるかを決めてから、実際のクリックで記録されるかを確認してください。計測の実装と発火テストも、この定義に沿って進めます。

数字を見たら、次に変えることを一つ決める

記録を改善につなげるときは、集計条件を確認したうえで、主指標から補助指標へ戻りましょう。数字だけで原因を確定せず、本文やリンクなどの確認対象を一つ選びます。

見ていた指標と、判断の目的を分けて振り返る

私自身、Search Consoleでは表示回数と平均掲載順位を見ており、リライトの基準にも掲載順位と表示回数を使っていました。数字を見るときは、何の判断に使うのかまで結び付けておくことが大切です。

たとえば、今の目的が検索流入なら、順位や表示回数に加えてクリックを主指標として記録しましょう。表示回数と順位は、どの検索語や記事を詳しく見るかを選ぶ手がかりとして扱います。

表示回数が少ないことや平均順位の上下だけから、記事の低品質・重複・リライトの効果を断定することはできません。検索語や端末などの構成が変わっていないかも見ながら、確認する対象を絞ってください。

条件確認から、変更と次の観測日へ進む

  1. 比較条件が同じか確認する

    対象URL、期間、フィルタ、計測名や定義を見比べましょう。計測や集計条件を変えていたら、その変更を先に記録します。

  2. 主指標と補助指標を見比べる

    検索クリックが変わったら、表示回数・CTR・検索語別の値を見てください。どの部分が変化したかを調べ、本文やタイトルとの対応を確かめます。

  3. 変えることと、その理由を一つ残す

    特定の検索語に対する説明が分かりにくければ、その説明を整えることが改善候補です。変更した内容と日付、目的の指標を記録しましょう。

  4. 次に見る日と、比較する期間を決める

    変更後のデータがそろう時点に観測日を置き、同じ長さ・同じ条件の期間で確認してください。件数が少ない場合は原因を決め付けず、同条件の記録を続けます。

一度に複数の箇所を変えると、記録から何が影響したかを読み取りにくくなるため、まず一つに絞りましょう。それでも季節や検索需要など別の要因は残るので、数字が動いたことだけで変更の効果を確定することはできません。

目標値は、自分の過去値と理由から仮置きする

目標値は、すべてのブログへ同じ合格基準を当てはめるより、自分の過去値と理由から仮置きするものです。目的と同条件の過去値を出発点に、何を目指すかを具体的に決めてください。

先の仮記事Aで、同条件の前週が30クリックだったなら、次の比較期間は33クリックを仮目標にする、といった決め方ができます。これは説明用の仮目標であり、33という値や10%の増加が業界の基準になるわけではありません。

その値を選んだ理由と見直す日も残しましょう。件数の少なさや普段の変動が大きく、短い期間では判断しにくい場合は、比較期間を長くするなど、記録方法から調整します。

まず一つの目的と、記録方法を決めよう

最初に作る記録は、目的・主指標・補助指標・集計条件・次の観測日が分かれば十分です。すでに確認できる数字から始め、未計測の項目は必要な計測作業として残しましょう。

検索流入ならGSC、記事内の行動なら定義したイベント、アフィリエイト収益ならASPの成果状態と承認報酬を、それぞれの場所で確かめてください。同じ条件の過去値と比較し、次に変えることを一つ決める流れが、ブログのKPIを運用する基本になります。

>ブログ運営の基本を、次の一記事から

ブログ運営の基本を、次の一記事から

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