WordPressでホームページを作るときは、いきなりデザインを整えるのではなく、目的と対象者を決めてからページ構成を設計することが重要です。その後、テーマ選定、固定ページ作成、メニューと問い合わせ導線の整備、公開前確認の順に進めます。
必要な情報の抜けやページ同士のつながり不足を防ぐには、制作順を先に決めておきましょう。本記事では、自社や個人事業のホームページをWordPressで公開するまでの手順を順番に解説します。
WordPressホームページを作る全体手順
WordPressホームページの制作は、目的を決めるところから始まり、公開前の動作確認まで続きます。最初に全体像を把握し、現在取り組む工程を明確にしておきましょう。
- 目的と対象者を決める
- 必要なページとサイト構成を設計する
- 用途に合うテーマを選ぶ
- 固定ページとトップページを作成する
- メニューと問い合わせ導線を整える
- 表示・内容・動作を確認して公開する
前の工程で決めた内容が、次の工程の判断基準になります。たとえば、目的が明確なら必要なページを選びやすくなり、ページ構成が決まっていれば適切なテーマやレイアウトを判断できます。
制作中に内容が変わった場合は、前の工程へ戻って調整しても問題ありません。ただし、見た目だけを先に作り込み、目的や導線を後付けする進め方は避けてください。
手順1:ホームページの目的と対象者を決める
最初に、誰に何を伝えるホームページなのかを一文で表せる状態にします。目的と対象者が曖昧なままでは、掲載内容や導線が増えすぎるため注意が必要です。
ホームページで達成したい目的を決める
目的は「会社を紹介する」のような広い表現ではなく、ホームページを通じて得たい結果まで具体化します。問い合わせの獲得、来店の促進、サービス内容の理解などから、最も重視するものを一つ決めましょう。
複数の目的がある場合も、優先順位を付けることが大切です。最優先の目的が決まれば、トップページで強調する情報や、目立たせる案内を判断しやすくなります。
対象者については、法人か個人か、どのような悩みを持っているか、訪問時に何を知りたいかを整理してください。専門知識の有無も想定すると、説明に使う言葉の難しさを調整できます。
訪問者に取ってほしい行動を決める
目的を達成するには、訪問者に取ってほしい行動を明確にする必要があります。問い合わせ、見積もり依頼、予約、来店、電話など、成果につながる行動を具体的に定めるのがポイントです。
優先する行動は、できるだけ一つに絞ります。複数の選択肢を用意するときも、最も案内したい方法と補助的な方法を区別しておきましょう。
この段階では、行動前に訪問者が確認したい情報も書き出します。料金の考え方、対応範囲、実績、所在地、依頼の流れなどを整理すると、必要なページを設計する材料になります。
手順2:必要なページとサイト構成を設計する
目的と対象者が決まったら、伝える情報をページ単位に分けます。ページ数を増やすことより、訪問者の疑問を解消できる構成を優先してください。
必要な固定ページを洗い出す
一般的な事業用ホームページでは、トップページ、事業・サービス案内、会社または運営者情報、問い合わせページが構成の中心です。必要に応じて、実績、よくある質問、アクセス、料金案内などを追加します。
問い合わせで個人情報を受け取る場合は、その取り扱いを説明するページも検討が必要です。業種や販売方法によって必要な表示は異なるため、自分の事業に適用されるルールを別途確認しましょう。
各ページには「誰のどの疑問に答えるか」という役割を一つ設定します。内容が重なるページは統合し、一つのページに異なる目的が混在する場合は分割すると整理しやすくなります。
ページ設計で書き出す項目
- ページ名
- そのページを読む対象者
- 解消する疑問
- 掲載する主な情報
- 読後に案内する次のページや行動
ページの階層と導線を決める
ページを洗い出したら、トップページを入口として情報のつながりを設計します。サービス案内の下に個別サービスを置くなど、関連性の高い情報をまとめると位置関係が伝わりやすくなります。
階層は運営者の社内分類ではなく、訪問者が探す順番を基準にしてください。重要なページへ何度も画面を移動しないと到達できない構成は、見直したほうがよいでしょう。
紙やメモにページ名を書き、ページ間を線で結ぶだけでも構いません。「トップページから主要情報へ進めるか」「情報を読んだ後に問い合わせへ移れるか」という二つの経路を確認します。
手順3:ホームページ向けのテーマを選ぶ
WordPressテーマは、見た目の好みだけで選ばないことが大切です。設計したページ構成を実現でき、公開後も無理なく更新できるかを確認しましょう。
必要なレイアウトに対応できるか確認する
まず、トップページに必要な情報を配置できるか確認します。サービス紹介、特徴、会社情報、問い合わせへの入口などを、想定した順番で見せられることが判断基準です。
固定ページでは、見出しや文章、画像、案内ボタンなどを無理なく配置できるかを見ます。デモ画面が魅力的でも、自分のホームページに不要な機能ばかりなら適しているとは限りません。
ヘッダーやフッター、メニューの位置も確認対象です。主要ページと問い合わせ先を分かりやすく案内できる構造を優先してください。
スマートフォン表示と更新性を確認する
パソコンで整って見えても、スマートフォンでは文字やボタンが小さくなる場合があります。テーマ選定時には、画面幅に応じて読みやすく表示されるかを確認しておきましょう。
公開後の更新方法も重要です。営業時間やサービス内容を変更するとき、自分で該当箇所を見つけて修正できるかを想定しましょう。
独自機能へ強く依存した構成は、担当者の交代やテーマ変更時に扱いにくくなる可能性があります。必要な機能と運用のしやすさを分けて検討するのが適切です。
テーマ固有の設定は個別手順で確認する
テーマによって、トップページの作り方やメニューの設定方法、利用できるレイアウトは異なります。本記事では個別テーマの比較や詳細設定には踏み込まず、共通する制作順を中心に扱います。
採用するテーマが決まったら、そのテーマの公式案内や個別の設定手順を確認してください。Lightningを使う場合は、WordPress Lightningで企業サイトを作る設定手順で制作時の設定を確認できます。
手順4:固定ページとトップページを作成する
サイト構成とテーマが決まったら、設計に沿ってページを作ります。先に各固定ページの情報をそろえ、その内容を要約してトップページへ配置する順番が効率的です。
固定ページに必要な情報を入力する
各固定ページには、ページの役割に沿ったタイトル、見出し、本文を入力します。最初に訪問者の疑問へ答え、その後に理由や詳細、次の行動への案内を配置してください。
サービス案内なら、対象者、提供内容、利用によって解決できること、依頼の流れなどを整理します。会社・運営者情報では、事業者名、所在地、事業内容、連絡方法など、信頼判断に必要な情報を掲載しましょう。
文章を入力した後は、見出しだけを追って内容の流れが分かるか確認します。一つの段落へ情報を詰め込まず、論点が変わる位置で分けると読みやすくなります。
ページ末尾には、関連ページや問い合わせ先などの次の行動を示します。ただし、すべての場所で同じ案内を強調するのではなく、読んだ内容に合う移動先を選ぶことが重要です。
トップページに主要情報を配置する
トップページは、ホームページの目的と提供内容を短時間で伝える入口です。最初に「誰に何を提供しているか」を示し、詳しい情報は対応する固定ページへ案内します。
主要な構成要素は、事業やサービスの概要、選ばれる理由、信頼判断に役立つ情報、会社・運営者情報への入口、問い合わせ案内です。掲載順は、対象者が知りたい順番に合わせて調整してください。
固定ページの本文をそのまま並べると、トップページが長くなり、情報の役割も重複します。詳しく知りたい人が迷わず詳細ページへ進めるよう、概要だけを掲載しておきましょう。
作成後は、WordPress側の表示設定で作成したページをホームページの入口として指定します。設定名称や操作位置がテーマなどで異なる場合は、採用環境の案内に従いましょう。
手順5:メニューと問い合わせ導線を整える
ページを作っただけでは、訪問者が必要な情報へ移動できるとは限りません。主要ページをメニューで結び、内容を読んだ場所から問い合わせへ進めるようにします。
主要ページをメニューに追加する
メニューには、サービス案内、会社・運営者情報、問い合わせなど、利用頻度と重要度が高いページを追加します。項目数を増やしすぎず、似た意味の名称を並べないことが基本です。
メニュー名には、訪問者が移動先を予測できる言葉を使ってください。運営者だけに通じる略称や、内容が分からない抽象的な表現は避けたほうが無難です。
パソコンの横並びメニューだけでなく、スマートフォンで開閉して操作できるかも確認します。フッターには、補助的なページや重要な案内を置くと情報を探しやすくなります。
問い合わせ方法と案内を確認する
問い合わせ方法は、フォーム、メール、電話など、実際に対応できる手段から選びます。対応していない時間帯や返信までの目安など、連絡前に必要な案内があれば明記しましょう。
入力を求める場合は、対応に本当に必要な項目へ絞ります。項目名だけで入力内容が判断できるか、必須項目が分かるか、送信後に受付状況が伝わるかを確認してください。
また、通知が正しい受信先へ届く状態にしておく必要があります。問い合わせ画面が表示されるだけで完成とせず、受付後の対応手順まで決めることが大切です。
各ページから問い合わせへつなげる
問い合わせへの案内は、ヘッダーだけでなく、サービス案内など検討が進むページにも配置します。内容を理解した直後に連絡方法が見つかれば、訪問者が次の操作で迷いにくくなります。
案内文は「お問い合わせはこちら」だけでなく、何について相談できるのかを添えると親切です。たとえば、見積もり、対応可否、来店予約など、問い合わせ後の目的を明確にします。
一方で、文章の途中に案内を過剰に置くと、情報を読む妨げになりかねません。ページの役割に合わせ、説明の区切りや末尾など自然な位置を選びましょう。
手順6:公開前チェックを行ってホームページを公開する
最後に、内容、表示、リンク、問い合わせ動作をページごとに確認します。運営者の画面だけで判断せず、初めて訪問する人の視点で操作してください。
文章・画像・リンクを確認する
文章では、誤字だけでなく、古い情報や説明不足がないかを見直します。会社名、連絡先、営業時間、対応範囲など、行動判断に影響する情報は特に重要です。
画像が意図した位置に表示されるか、内容と無関係なものになっていないかも確認しましょう。リンクは一つずつ開き、正しいページへ移動するか、移動先が存在するかを点検します。
パソコンとスマートフォンで表示を確認する
画面幅が変わると、文字の折り返しや画像の大きさ、メニューの形が変化します。パソコンとスマートフォンの両方で主要ページを開き、読みやすさと操作性を確かめてください。
特に、タイトルが途中で不自然に切れていないか、ボタンが押しにくくないか、横方向にはみ出していないかを確認します。メニューを開いて各項目へ移動できることも重要な点検項目です。
問い合わせ導線の動作を確認する
問い合わせは、入口を見つけるところから送信後まで一連の流れを試します。入力エラーの表示、送信完了の案内、運営者側での受信まで確認しましょう。
電話番号やメールアドレスを掲載する場合も、表記の誤りがないかを見直します。テストで受け取った内容を使い、誰がどのように返信するかも決めておくと公開後の対応が滞りません。
公開後の更新項目を整理する
ホームページは公開して終わりではなく、事業の現状に合わせて更新する必要があります。営業時間、料金、サービス内容、担当者、実績など、変更が起こりやすい項目を一覧にしてください。
更新担当者と確認時期を決めると、古い情報の放置を防げます。変更が発生したときに更新する項目と、一定の間隔で見直す項目を分ける方法が実用的です。
公開前の最終チェック
- 各ページの文章と事業情報に誤りがない
- 画像が正しく表示されている
- メニューと本文内のリンクが正しく移動する
- パソコンとスマートフォンで読みやすい
- 問い合わせを送信でき、運営者側で受信できる
- 公開後の更新担当者と見直す情報が決まっている
修正が終わったら、訪問者が閲覧できる公開状態へ切り替えます。公開後も主要ページと問い合わせ機能を改めて確認し、実際の環境で問題なく利用できることを確かめてください。
まとめ|WordPressホームページは目的整理から公開前確認まで順番に進める
WordPressホームページは、目的と対象者を決め、必要ページを設計してからテーマ、固定ページ、トップページ、メニューの順に整えると迷わず公開へ進めます。見た目より先に、訪問者へ伝える情報と取ってほしい行動を明確にすることが重要です。
問い合わせの送受信や端末ごとの表示、リンクを確認し、公開後の更新項目も決めておきましょう。まずはホームページの目的、対象者、必要な固定ページを紙やメモへ書き出してください。